フリーランス独立開業して再就職手当をもらった話 | 押しつ押されつな日々

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文芸翻訳修行中の駆け出し翻訳者 兼 新米カーチャンが、
赤子を抱えて右往左往する様をつづる不定期更新ブログ(になる予定)。

 こんにちは~。開業して再就職手当……? なんだか矛盾して聞こえますが、もらえました。
 失業保険のノウハウ本は数あれど、フリーランス独立の場合について書かれているものは少ない気がします(わたしの読んだ本では「詳しくは管轄のハローワークに問い合わせること」と書いてあるだけでした)。というわけで、その経緯を書いてみます。「いまは会社勤めだけど、将来は独立してフリーランスで働きたい」と思っている方の参考になれば幸いです。 

 流れはこんな感じ。

初めてのハローワーク
 会社を辞めてわりとすぐにハローワークに行きました。失業手当の申請をするためです。最初にハローワークに行くと、いろいろと冊子をもらえます。そこに気になる項目が……「再就職手当――事業を開始した場合」。どうやら、開業した場合でも、諸条件をクリアすれば「就職した」のと同じとみなされるようです。
 この日に、待機期間がいつまでで、次回は何日の何時に来ればいいのかなどの説明を受けました。


2回目のハロワ訪問――雇用保険の説明会
 指定の日時にハローワークへ行き、雇用保険の説明を受けました。ここでは主に、給付までの流れと不正受給の禁止などについてのビデオを見ました。
 それから、初回の失業認定日までに一度、就職活動をしておかなければならないと説明を受けました。「就職活動」について、翻訳会社のトライアルを受けることは就活としてカウントしても良いかどうか、質問してみたところ、答えはOK したがって、この条件はすぐにクリアできました。


3回目のハロワ訪問――初回認定日
 説明会から約2週間後、初回認定日には失業認定用の書類を持ってハローワークに出向きます。この日の前日までにした就職活動の内容や、ほかの仕事(短期のアルバイトや手伝いや内職など)の記録を提出して、次回の認定日の日時を確認。わたしは自己都合で退職したので、次の認定日は約3カ月後。その間に2回の就活が必要とのことでした(結局、開業したので就活はしなかったわけですが)。


4回目のハロワ訪問――再就職手当の申請
 そうこうしているうちに、最初にもらった冊子にあった諸条件をクリアできる日数が過ぎたので(7日間の待機期間の終了日から1カ月経過後)年明けのタイミングで税務署に開業届を出しました。その控えを持って、そのままハローワークへ。「開業しました」と告げると、担当の方が必要な書類を持ってきて、書き方を教えてくれました。

 自営開始届という書類には開業の理由を書く欄があってドキドキしましたが、その場で思いついたことを適当に3行くらい書いたら問題なく受理されました。

 ほかに、実体のある事業だと証明する必要があるので(不正受給の防止目的)、受注の記録を郵送するよう言われました。これは、クライアントやエージェントからの発注メールが2~3通あれば十分とのことでしたので、後日さっそく郵送。

 ハローワークへ行ったのは、これが最後になりました。


申請から1カ月後――ハロワからの電話
 申請したことも忘れかけていた頃、携帯に非通知の番号から着信がありました。おそるおそる出てみるとハローワークからでした。用件は、「申請から1カ月経ったけど、事業は継続してますか~」という確認。もちろん継続しているのでそう伝えると、「はい分かりました」と。それから会議にかけて、承認されれば、正式に申請が通って再就職手当が振り込まれるとのことでした。


電話から1週間後――ハロワからの通知
 電話のことも忘れかけた頃、郵便受けにハローワークからの通知が届きました。内容は「再就職手当の支給が決定しましたので1週間後に振り込みます」というもの。あとは振り込みを待つばかりという状態です。


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 さて、みなさん「諸条件」がどんなものか、そして一体いくら支給されるのかなどが気になるのではないでしょうか。人によって細かい事情は違うと思いますが、わたしの場合、こんな感じでしたよ~ダウン


メモ条件

1 事業の準備を開始した日の前日までの失業の認定を受けたうえで、支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上であること。(給付制限期間中に開業したので問題なくクリア)

2 「待機」が経過した後、事業の準備を開始したこと。(ボンヤリしているあいだに待機期間が終了したので問題なくクリア)

3離職理由により「給付制限」を受けた場合⇒最初の1か月が経過した後に事業の準備を開始したこと。(自己都合で退職したので、これをクリアするためにしばらく待つ必要がありました)

4 事業の開始により自立することができると認められるものであること。
 詳細は省きますが、フリーランスの場合、具体的には「開業届の写しなどにより、事業の開始、事業内容および事業所の実在が確認でき、かつ1年を超えて事業を安定的に継続して行うことができると認められること。」だそうです。(これをクリアするために、発注メールの提出が必要でした)

5 過去3年以内の就職について、「再就職手当」、「常用就職支度手当」の支給を受けていないこと。(わたしの場合は問題なくクリアできました)

6 申請後一定の期間が経過する前に事業を廃止したものでないこと。(申請1カ月後の電話がその確認だったのでしょう)


メモいくらもらえるの?

 支給される金額は、支給残日数によって変わってきます。わたしの場合は支給を待たずに開業したので、失業保険として全額支給された場合の半分でした。残日数が少ない人はもう少し少額になるみたいです。
 そして、この支給金額は基本手当日額というものに基づいて算出されるので、週5日勤務から3日勤務に減らしてフェードアウト退職したわたしはチョット少なめの金額になってしまいました。これから独立を考えている方、正社員 or 週5日勤務のままスパッと辞めた方が支給金額が多くなりますよ~(たぶん)。


 最後にお断り。当方はハローワークの中の人でもないですし受給の専門家(?)でもありませんので、質問にお答えすることはできません。ごめんなさいm(u_u)m それから、不正受給はダメですよ~。

 長くなってしまいました。ここまで読んでくださった方、お疲れさまでした&ありがとうございました^^

 それではまた~。