左下奥歯の「つくりもの」ができ上ってきた。
人生、初デンチャー。
期待もあり、淋しくもあり、複雑な気分。
母のデンチャーが記憶にあるが、それより「歯がうんと小さい」、そのくせ、「全体的に大きい」。
むしろ歯そのものより、前後に引っ掛ける金具が、単純に「C」の形をしているのではなく、「前後の歯の一部までつくられている」ことを初めて知った。
だから、全体的に大きいのだ。
そして「前後の歯の一部」が、前後の歯に引っかかるようになっており、金具による固定を助けるような感じになっている。
装着したとき、圧迫感や違和感がありまくるのではないかと思っていたが、舌で探らない限り、違和感ゼロ。
これもとっても意外だった。
歯科医に「ものを食べると、また感じが違うと思いますから」と、1週間後に再チェックに来るよう言われた。
だが、普通にご飯を食べ、柿の種なんかも食べてみたが、支障は全くなかった。
ただ、らっきょうは若干痛みを感じたな。
今、外してつくづく見ているのだが。
なんと精巧なつくりだろう。
それなのに、6,000円でおつりが来た。
保険適用がないとしても、2万円ぐらいのもの、ということだよね。
まだ1日目なので安心はできないが、全くもって案ずるより産むがやすしだった。
抜歯するとき相当ブルーだったが、ちょっとだけ救われた気がした。
ニセモノに 支えられつつ 今日を生く
鞠子